株式会社CSオートディーラーは、関東を拠点に新車・中古車の販売を行う自動車販売会社です。
埼玉県・岩槻店では常時450台の展示用車両、200台の納車前車両を保有し、豊富なラインナップでお客様のニーズに応えています。
これらの車両は、メイン展示場、置き場、複数の工場、外注板金工場など離れた場所に点在して保管されているため、車両の移動が頻繁に発生し、車両位置把握の属人化や車両捜索に時間を要することが大きな課題となっていました。
当初はXeyeの自動測位ユニット(GPS端末)を各車両に取り付ける方式や、RFIDタグ(ICタグ)と入出庫ゲートを組み合わせる方式も検討しましたが、外注先へ持ち出す際の対応や設置コストの面で導入に至りませんでした。
その中で、Xeyeのスマートデバイス版は、スマートフォンとQRコードを活用でき、専用機器が不要で、導入コストを大幅に抑えられることが導入の決め手となりました。
スマートフォンでのシンプルな操作性や、社内プリンタでのQRコード発行など、導入ハードルが低く、既存業務との親和性・柔軟性が高いこともポイントでした。
●個体識別情報:QRコード
オークションで仕入れた車両に自社の管理番号を付与し、事前に連番発行しておいたQRコードと紐付けます。車両入庫時にルームミラーにQRコードを貼り付け、工程や車両移動の度に読み取り、納車前に剥がします。
●位置情報:スマートフォンの位置情報
保管場所が屋外のため、スマートフォンの位置情報(GPS+キャリア基地局補正)を活用しています。
スマートフォンにインストールしたXeyeアプリでQRコードを読み取ると、自動的にその場の位置情報を取得して、クラウド上にデータを送信します。
●XeyeWeb管理画面での位置表示
登録された車両の位置情報は、Googleマップ上にピンが立つ形で表示されます。
一覧形式での表示や、エリア・日時等での絞り込み、車両一台ごとの検索も可能です。
●業務効率の大幅改善
車両の捜索時間を短縮できたことで、業務全体では月間約20~30時間の削減を実現しました。
●商談時の顧客満足度向上
商談中に、対象車両やお客様の追加希望車両を即座に検索し、最短ルートで案内・手配できるようになりました。
離れた場所に車両がある場合は、他のスタッフに回収を依頼し、営業担当はお客様との対話を継続できます。
また、真夏の炎天下や雨天時などの過酷な環境下でお客様を待たせる必要がなくなり、満足度向上に寄与しています。
●外注先管理の効率化
外注板金工場への持ち出し時には、専用QRコードで出庫管理を行うことで、どの外注先へいつ車両を移動したか、戻りのタイミングまでリアルタイムに把握でき、社内外の車両を一元管理できるようになりました。
今後はビーコン設置による位置精度補完や、社内の他拠点への横展開も視野に入れて、さらなる活用を図っていく予定です。
お忙しい中、取材へのご協力ありがとうございました。