株式会社タダノエステックは、高所作業車、機械部品、電子部品などを製造する企業です。タダノグループの生産拠点の一つである高松工場の広大な敷地(約10万㎡)には、作業着手前の車両や完成した車両等が散在しています。
最大約300台の車両が敷地内に保管されていますが、車両位置管理の仕組みがなく、車両捜索のムダが常態化していました。
そのため、車両捜索にかかる工数を金額換算すると年間約337万円の損失が発生しており、さらに夏場や冬場の過酷な環境下での車両捜索により、作業者に大きな負担・疲労が発生していることが課題でした。
下記三点が、特に導入の決め手になりました。
- 機能や操作性がシンプルで分かりやすいこと
- 導入コスト、特にランニングコストが他社と比べて安価であること
- 閲覧アカウント数の制限がなく、多くの関係者が利用可能であること
●個体識別情報:自動測位ユニット
自動測位ユニットをケースに入れて、車両1台ごとのドアポケットに設置しています。
●位置情報:GPS(屋外)・ビーコン(屋内)
保管場所が屋外と屋内の両方にまたがるため、屋外ではGPS、屋内ではビーコンによる測位を活用しています。
車両が移動して、一定時間静止したタイミングで、自動的にクラウド上にデータを送信します。
●XeyeWeb管理画面での位置表示
登録された車両の位置情報は、XeyeWeb管理画面にて確認可能です。
屋外の場合はGoogleマップにピンが立ち、屋内の場合は独自マップ画像に位置を表示します。
その他、一覧形式での表示や、エリア・日時等での絞り込み、車両一台ごとの検索も可能です。
Xeye導入により、車両捜索時間を大幅に削減し、年間約220万円の効果を実現しました。これは、導入前の損失額337万円から劇的な改善となります。
また、捜索時間の短縮により作業者の負担・疲労を軽減することができ、労働環境の改善にも貢献しています。
車両の位置情報がマップ上でリアルタイムに可視化され、誰でも制限なく閲覧できるため、多くの関係者が便利さを実感しています。
今後は、車両の停滞状況や流れを把握できる仕組みを構築し、ボトルネックの見える化を進めることで、生産リードタイムの短縮・改善へと発展させていく予定です。
お忙しい中、取材へのご協力ありがとうございました。